そういや、坂本龍馬の義兄さんってヨーロッパかぶれなんだっけ(天河)

ちょっと盛大に時間が空いてしまいました。
どっこい生きてる天河です。
激々極々のおっさんが一向に重い腰を上げようとしないので、
寝ぼけ眼をこすりながらの登板であります(あからさまなプレッシャー)。


トロイメライ>は本編小説が先週から第8回の掲載がスタートしたわけですが、
僕らスタッフは既にナンバリング20番代のエピソードの作成へ入っています。
本編の執筆が20番代ってことね。現在までに第28回までの初稿が完成しています。
それ以降の新展開を円滑に進める上で必要になってくる各種設定もバリバリ作っておりまして、
去年末あたりからそれらの作業に必要な資料もじっくりと読み込んでいます。


僕にしては珍しく中世ヨーロッパ史の本にも積極的に手を伸ばしているですよ。
びるばさんとの対談等でも公言しているので、特に隠すわけでもないのですけど、
とにかく中世ファンタジーが苦手なんですよ、僕。
昔はもうどっぷりハマってハマってハマりまくっていたのですが、
そのときの反動か、食傷か、ここ十年くらいは「もうケッコー!」ってな
拒否反応が出ていました。
剣と魔法の世界なんて、もう十数年書いた覚えがないです。
(フェイクはそれに近いけど、どちらかと言えばSF寄りで亜流)。
あまりにも世の中に氾濫しすぎていて、
「だったら俺が書かなくたっていいじゃん。誰かやるでしょ」みたいに
ひねくれていたってのもありますけど(笑)、
さすがにもうツッパってるような年でもないなぁ、と。
自分にとっての面白さより、作品世界に厚みを持たせられるか、
ストーリーに奥行きを与えられるかどうかを突き詰めていくと、
今まで忌避してきた中世ファンタジーの中に
これを達成し得る新たな手がかりが眠っているような気がしまして。
普段の言動からもおわかりいただけるように
天河=日本史(幕末や南北朝時代が専門!)ってな
イメージが固まっていて、実際、頭の中もそんな感じなんですけど、
「日本史に抱かれて眠りたいぜフォーイエ!」とばかりに趣味の世界に浸りきりでは、
物書いてる人間にとってはあんまり誉められた状況ではない。
「好きこそ物の上手なれ」とは良い諺ですが、
上手であろうとする努力には、好みの是非を問う以前の要素だって含まれるわけですよ。


トロイメライ>の世界・設定を構築する上で、
全編を通して大切にしているのは多国籍感(ネーミングは無国籍情緒ですが)。
多国籍と言うことは、その土地ごとの風土や文化をしっかりと作り込んで、
歴史や背景まで受け手に感じて貰えるようにしなけりゃなりません。
その土地ごとの特色を並べたときに生まれる異文化間のギャップ。
これの完成なくして<トロイメライ>後半のストーリーは
とても描ききれないと思った次第であります。


多様な文化がひしめき合うヨーロッパ圏の歴史は、
中世時代の魅力も含めて上記コンセプトの完成を推進する手がかりになっています。
こんなにも深くヨーロッパ史を勉強したのって高校のとき以来だなぁ。
偏屈・偏狭なアカンタレではありますけど、やはり食わず嫌いはよろしくないと
痛感する毎日でございます。
毎日自分のダメさ加減と格闘しつつ、
昔にやり残してきた勉強は、今から始めたって遅くないと
そう信じて今日も明日も資料本を開いていきますですよ。


勿論、現代のヨーロッパ情勢についても関連資料をガツガツモリモリ頂いている最中。
何度読み返してもいいものですね、猿岩石のヒッチハイク日記。


表現者としては「これぞ天河節だい!」なんつって尖っていきたい半面、
天河節とやらを洗練させてくれる新しい知識や情報は、
好みに合わないからと突っ張るのでなく柔軟に受け止め、吸収しようと思ってます。


旅行記あたりを読んでいるとついついご当地グルメに目が行ってしまうのですけど、
いくら頭を柔らかくするとは言っても、これはちょっと考え物かな(笑)。
いやいや、その土地に息づく食文化、ソウルフードを知ることも大切だ、うん。
と言うわけで、日本でハギスを食べられるお店をご存知のお方は、
天河宛にご一報ください(えー)。


とりあえず激極のおっさんとは、ネパール料理店に行く計画を立ててマス。