うどん2(天河)

激極のおっさんが僕の嗜好を暴露してくれやがったので、
正直に白状しちまいますと、全くその通り、うどんにハマッてます。
うどん自体はもともと好きではあったんですよ。
例えば高校の部活帰りには近所の駄菓子屋にちょっと寄って、
カップうどんを買い食いしていました。
インスタント食品でも「カレーうどんはあそこのメーカーが一番だ〜」なんて
そんな選り好みなんかもあったりして。


でも、それはあくまで傾向としての“好”であって、
心の底から欲求するレベルではなかったんですよ。
麺類の中ではうどんは比較的好きなほう、と言う程度のもので、
パスタを超えるほどではないなぁ、と。
定期的にパスタを食べないとエネルギー切れを起こすくらい
パスタが好きな天河(なにしろ魂の故郷がイタリアなので)にとって
イケ麺序列に於けるうどんは、上位には入るんだけども
横並びの素麺や塩ラーメンとデッドヒートを演じる存在。
イケ麺と言うのは、言うまでもなく味がイケてる麺類の略(笑)。
あくまで僕の好みの世界ね。世界規格ではありやせん。


ムツさんに意見を聞きながら自分なりにソースを新開発するくらい
パスタを愛する天河。
激極が遊びに来れば、自らパスタをお見舞いするなど
ムーブメントの扇動にも余念がない天河。
イタリアを魂の故郷に持つと公言してはばからない天河真嗣。


その天河が浮気心を出してうどんに大ハマり。
あの天河がパスタとうどんをダブル優勝させる事態。
これはもはや天変地異の前触れと言っても過言ではない急転です。
…とまあ、強引かつ無理矢理に盛り上げてみましたが、
本格的にハマッたのは、そのままズバリ讃岐うどんの食べ歩きを紹介する番組に
影響されたからです。単純ですみません(笑)。


だってさ、めちゃくちゃ美味そうに食うんだもん。
次々とうどん屋を渡り歩きながら、その都度、本当に美味そうに食うんだもん。
お遍路の恰好で、こうズズズーッとやりながら、
とろけるような笑顔で「美味い」って吼えるんだもん。
そんなもん見せられたら、誰だって食いたくなるだろッ!?


とは言え、僕の住まいは讃岐ではなく思いっきり東日本。
美味いうどん屋だってそう簡単に見つかるわけもないので、
差し当たっては大手チェーンのうどんでも食べてボッと点いた火を鎮めよう、と。
とは言え、気持ちとしては実にオフェンスです。
間に合わせで満足しちゃおうと言うディフェンスな姿勢ではありません。
なにしろあの讃岐うどん野郎(八十八カ所を巡る道中でしたが)どもを見たばかり。
美味いうどん食わせぇ〜ってなテンションですよ。


しかし、まあ、気の持ち方と言うのは大事なもので、
意識してダシや麺を味わってみると、
今まで注意を払ってもいなかった味の広がりと言うか、
奥深さに行き着いてしまうから不思議です。


それから僕のうどんライフが始まったわけですが、
てんぷら等一切乗せずにそのままの味で頂くかけうどんが
個人的にはベストな食べ方。
てんぷらから染み出した旨みも捨てがたいのですが、
オーソドックスなかけうどんが最もフィーリングが合うみたいです。
ラーメンとはまた趣の異なる麺と汁の絡み方とでも言いましょうか、
さっぱりつるっと食べられるのが一番のポイントですかね。


あとはなんと言っても、釜揚げうどん。釜玉も大好きです。
麺の芯から発せられる熱が舌を心地よく刺激するんですよ。
熱すぎず、かと言って温いわけでもない、あの絶妙な茹で加減。
初めて釜揚げうどんを口に運んだ瞬間を、僕は忘れることができません(笑)。


今、これを読んでいる方はうどん屋へ走りたくなっているに違いない!
書いてる僕自身がうどん屋へ走りたくなっています(笑)。
ローカロリーな食事が注目を集めている昨今、
ヘルシーで美味いうどんは、これからの地球にとって重要なフードになることを
声高に宣言しますよッ! 


四国のうどん屋へ飛行機で通い詰める人もいるそうですが、
今ならその気持ちがわかりますね。さすがに真似できないけど。
僕は地元の美味いうどん屋開拓から始めようと思います。