実は続いていました、第三次ロケ(天河)

前回、第3次ロケ終了だなんて書いちゃった手前、
前言を覆すみたいでかっこ悪いんですけど(笑)、
実はロケ撮影はそれからもうちょっとだけ続きました。


直江津ロケを終えた後は長野県松本市へと場所を変え、
標高2000メートルの高所にある美ヶ原高原にて
素材撮影の続きをして参りました。
当初の計画では第4次ロケの候補地を下見するつもりだったのですが、
美ヶ原高原での撮影量が思いの外膨らみまして。
結局、美ヶ原での撮影に残り全ての時間をつぎ込む形となりました。


美ヶ原高原へ足を運んだ人にしかわからないと思うんですけど、
まず車を降りた瞬間に圧倒的なスケールの大パノラマに圧倒されるんですよ。
当然ながら<トロイメライ>のロケ撮影は、資金的な制限もあって
日本国内、それも関東甲信越を中心に行っています。
素晴らしい景勝地や趣のある町並みがたくさんあるので、
それはそれで撮影していて楽しいのですけど、
どうしても“ザ・日本”と言う画になってしまうんですよ。
言うまでもなく<トロイメライ>は日本とは異なる世界の物語。
箸文化だったり合戦だったりと、
やけに日本ライクな世界ではありますけど(笑)、
どちらかと言うと外国的な雰囲気を帯びています。


上記の制限がある為、撮影した画の放つ雰囲気にも
どうしても限界が出てきます。
なんとか外国情緒を醸し出せないか。
それがロケ撮影をする上での最大の課題でした。


ところが!
美ヶ原へ到着した瞬間、僕らを悩ませていた課題が一気に氷解したんですよ。
標高2000メートルの高所に広がる美ヶ原高原は、
撮影ポイントや撮り方によってステップのようにも
マッターホルンの山中のようにも見える!
これには度肝を抜かれましたね。
こんな場所が日本国内に、それも自動車で行ける範囲にあったのか、と。
野戦シーンの素材撮影のみの予定だったのですが、
これを逃す手はないとばかりに
今回の計画には入っていなかったシーンの撮影を強行!
およそ“日本に見えない画”をめいっぱい撮影することが出来ました。


さすがに標高2000メートルともなると、雲が下界から昇ってくるんですよ。
濃い霧も出ていましたが、その霧が白樺の森にかかる様が本当に美しくて…。
吐く息が白くなるくらい寒くて風邪を引きそうになったものの、
物書きとしても大いにインスピレーションを駆り立てられました。


集中的に撮影を行ったポイントの近くにはロッジもあります。
次に来るときはここを使って、泊まりがけで撮影するのもいいかな。
撮影機材をもっと充実させてから再度撮影したい場所です。
朝焼けや夕焼けなんか凄いんだろうなぁ。
撮影を抜きにして個人的にまた遊びに来たいです。


トロイメライ>、ロケ撮影もまだまだ続きます。
次の大がかりな撮影は来年かなぁ。




地平線のようにも見えるこの長い長〜い道を
ひたすら歩き倒しました。まだまだここは序の口。
直江津〜美ヶ原高原と連日のロケには
さすがにくたびれ果てました。
体中バキバキです(笑)。