超師匠とバカ弟子(天河)

ども。連日登板の天河です。
以前にブログでも取り上げました親友の結婚式、滞りなく無事に済みました。
乗るか反るかの大勝負とまで思い詰めていたスピーチも大成功。
阿吽の呼吸よろしく新郎が的確なツッコミを入れてくれたお陰でジョークのウケも
なかなか良かったように思えます。なんとかレッドカードは免れたか。
始まってしまうと「もうなるようにしかならねぇ!」とハラも決まるものなんですが、
それまでの緊張は並大抵ではなくて。
前日には激極に、当日もぎりぎりまでムツさんにスピーチのリハを手伝って貰ったりと
相当テンパッていました。
ムツさんなんて、前日から当日、それも式がお開きになった後まで色々と付き合って貰って。
二人とも、どうもありがとう!


そんなこんなで式がお開きになりまして。
結婚式当日に上京(※式場がお茶の水でしたので)して、
翌日はさめじま師匠と合流!
只今上野の国際西洋美術館で催されている古代ローマ展へ行ってきました。


大理石の彫像や壁画など写真集で読むことはあったけど、
ちゃんとした形で実際に見るのは今回が初めて。
目の当たりにした古代ローマの技術は、比喩でなく身震いするほど素晴らしかったです。
表情の造型はもちろんのこと筋肉の表現は本当に神がかっていました。
写真集の説明文にも今回抱いた感想と同じような旨が書いてありましたが、
あれは実際に目にしないと本当の素晴らしさがわかりません。
文章じゃ伝えきれない! 絵にも描けない!
むしろ今までピンと来なかった美術誌などの説明文の意味が、
今回の体験で初めて理解できたような気がします。
神は細部にのみ宿るとはこう言うときに使う諺なんだろうな、と。
当時の状態を完全に再現した石室や長大な壁画など展示してある物全てに
鳥肌が立ちました。


日常生活で使われていた庶民たちの道具が展示されていたのも嬉しかったです。
時代の匂いを感じるには、やっぱり当時の庶民の生活に触れるのが一番。
同じ感想と興味をさめじま師匠も持っていたことも、僕にとって嬉しい偶然でした。
古代ローマで既に骨壺が使われていたなんて、皆さん知ってました?
西洋には土葬のイメージしかなかった僕には、火葬で必要になる骨壺が
古代ローマに存在していたことは大きな驚きでした。
ガラスの瓶も庶民の間で使われていたみたいだし、目が覚める思いの連続でしたね。


面白かったのは、酒と音楽の神とされているデュオニソス。
今回の展示会で主に取り扱っていたのは平和になってからの時代なのですが、
戦時と違って軍神マルスなどの出番は殆ど皆無で、
美術品もデュオニソスやアポロンと言った庶民の楽しみに密着した神々を
モチーフにしたものが多かったです。
中でもデュオニソス。
二、三分歩くとデュオニソスに遭遇するくらい頻繁に登場していました。
師匠と二人で「デュオニソス、出過ぎじゃない?」と話していたら、
タイミングを見計らったかのようにまたデュオニソスの名前がアナウンスされたりして。
あまりにもデュオニソスの名前を聞きすぎたせいか、
翌日、本当に夢の中にまで出てきました。もはや呪いのレベル(笑)!
戦乱の収まった時代背景から「デュオニソスは今で言うところの
アイドルのように親しまれていたんじゃないか」とさめじま師匠は推理していました。
なかなか鋭い着眼点だと思うのですが、如何でしょうか?


閉館までローマ展を満喫し、アメ横や某電気街をさまよい、締めはいつもの御指南タイム。
今回も絵の描き方について大切なことをたくさん教わりました。
絵の上達を褒めて貰えた上に更に今後の課題も示して頂けるなんて僕は果報者です。
プロジェクトの運営についても色々と相談に乗っていただきましたし、
身体の心配(身体って言うか無茶なスケジュール)までしていただきまして。
支えてくれる師匠がいるのは本当に幸せなことだと、改めて噛みしめております。
本当に実りのある一日でございました。
ありがとうございました、さめじま師匠!


充実した東京での二日間。
肉体的な疲労は残っているものの、気力はこれまでになく高まっています。
これがあるから頑張れるッ!