αオンワン(オペラ繋がり)(天河)

歯が痛いー! と言うわけで親知らずが二本同時に炎症を起こして
生き地獄を味わっている天河です。しかも同じ右側の上下が同時にッ!


僕の病状はともかくとして、先週、オペラ鑑賞に行ってきました。
知り合い(と言うほど親しくもないんですけど)のオペラ歌手が参加すると言うことで
最初から期待していたのですが、これがもう良い意味で予想を裏切られました。
最高です、オペラ!


実を言いますと…その昔、小劇場演劇に一枚噛んでいた頃、
コミックオペラをちょっぴり書いたことがあるんですけど、
その参考にしようと思って鑑賞したオペラがまるっきり面白くなかったんですよ。
結構有名な演目だったのに、声の伸びはイマイチだわ、舞台照明がクドいだわで
正直なところ、オペラに対してあまり良い印象はありませんでした。


それが今回ので一発で印象が変わりましたからね。
やっぱり演じている人やスタッフの底力で如何様にも変わるんだな、と。
思えば、最初はちっとも面白いと思えなかった食わず嫌いの舞台劇も、
杉原千畝を題材にしたストレートプレイを観て以来、
「こう言うものならやりたい。自分でも挑戦したい」と考えを改めましたし、
「ヅカファンって何?」と言うくらい毛嫌いしていた宝塚歌劇団
ベルサイユのばら(※舞台のテレビ中継)」を観てから虜になりました。


歌劇のクオリティはもちろんのこと、今回は出演者の皆さんも本当に素晴らしかった。
声量や技術だけでなく、人間としても完璧な方々ばかりで。
特に特別ゲストで客演された方。
扱いからしてこの日の演目では殆ど主役だったのですが、招かれた立場に徹して
先輩や恩師を立てようとするその奥ゆかしさに感動しました。
演目が終わった後のフリートークでも常に目上の演者さんに敬意を払っておられましたし、
何より喋りが巧い!
知的で洗練されていて、なおかつユーモラスで言葉の一つ一つに温もりがあり、
立て板に水を地で行く聴衆を飽きさせないトーク術には脱帽いたしました。


舞台劇の後に演者のトークなどを挿むのって、退席のタイミングを挫くような気がして
これまでは毛嫌いしていたのですけど、こう言うパーフェクトに完成されたトークなら
むしろアリかな、と。
またしても認識(と言うよりも偏屈)を変えさせられる体験でした。


このブログも大概楽屋オチや誰も随いてこれないようなトークばかりですが(主犯は僕です)、
読み手を楽しませるスタンスだけは大切にしていきたいものです。
だったらなおさら病状とか乗せちゃアカンよな。でも痛いものは仕方ない!