「三匹が行く!」の単行本を探してます。(天河)

隙あらばSNKファンということを猛烈アピールしている天河ですが、最近はKOFともすっかりご無沙汰。
倒産を経てSNKプレイモアに移行してからはピークの頃に比べていまいちモチベーションが上がらないです。
単なる懐古主義なら周りの皆さんから「ジジィめが!」と唾吐きかけられて済むんですが、
プレイモア後はゲーム性がどれも微妙で…。
人気キャラを使ってトンチキな商売に走るのだけは控えて欲しかったなぁ。


…と、いつになく辛口な取っ掛かりから始まりました今回のダラダラ雑記。
友人らとお話ししてる内にSNK熱が再沸騰してきたので、
ゲームに通いまくってたピーク時のことを振り返ろうかな、と。
ちなみにこの場合、ピークというのはネオジオフリークが毎月刊行されてた頃を指します。
修羅騎士鷹とか稲葉女王は今何やってんだろう(わかる人いたら教えてください)?


ピーク時でもかなり入れ込んでたのが武力〜BURIKI ONE(以下・武力)という格闘ゲーム
100メガショックだけじゃないSNK。ハイパーネオジオ64を知らずしてSNKは語れんぞ!
そんなハイパーネオジオ64をプラットフォームにして発売されてたのが、
異種格闘ゲーム・武力だったんですよ。


この武力、何がスゴいかってレバーとボタンの位置が他のゲームとは正反対!
左に配置されたボタンで攻撃して、右に配置されたレバー(しかも普通の物よりゴツい)で移動します。
もちろん専用コンパネ!
見た目はリアルタイム3Dポリゴンの格闘ACTで、コンビネーション攻撃が重要なダメージソースと来ると
バーチャファイターや鉄拳が連想されるやもですがさにあらず。
前述したアヴァンギャルドなコンパネを含めて、既存作とは一線を画す独特のゲーム性を
確立しています。


まずこのゲームには体力ゲージがありません(それに準ずるバイタルサインのようなものはありますが)。
インジケーターは意図的に抽象化されており、はっきりとは見えないダメージ量を
推理しながら闘うことになります。
一定時間攻撃を受けない=呼吸を整えると回復していくところがリアル。
重心もこの武力にとって重要なファクター。
移動したり技を出す際、その行動に応じてキャラクターの重心が変わるんですよ。
前進すれば当然重心は前のめりになり、不安定な体勢のときに攻撃を喰らうとカウンターが発生して
ダメージ量が大幅に増幅されると言う仕様です。
つまりただ攻撃を繰り出せば良いと言うわけでなく、相手の防御や反撃を考慮しながら
攻守を組み立てる必要があるわけで。
コンビネーション攻撃も決まって押せ押せムードだったのにカウンターを喰らっていきなり形勢不利と言う状況も。
一般のゲームで言うところの飛び道具もないため、この駆け引きや読み合いが本当にスリリング!
マッスルボマー」ですら続編で飛び道具実装になったと言うのに、
「バーサスヒーロー」ですらナイトガンダムのランス投げがあったと言うのに、どこまでも硬派。
余談だけど、「バーサスヒーロー」もハマりましたよ。
ナイトガンダムが空手で何が悪いとか、ウルトラマンがプロレスで何が悪いみたいな
キャッチコピーが付いていましたが、何が悪いってこの触れ込みからして悪い(笑)。
空手の胴着を甲冑の上から着込んだナイトガンダムの二段蹴りとか、
マワシを締めたガンダムF91の張り手とか、もう想像を絶する絵面でしたよ(笑)。


現実の肉弾戦を意識したシステムはもちろん演出面も含めて徹底的にリアリティを追求しています。
ステージ導入前のキャラ登場デモも実際の格闘イベントを意識した作りになっていますし、
オープニングデモに至っては格闘イベントのPVそのまんま!
エンディングデモは大会優勝者のヒーローインタビューですし。
リングにスポンサー(それもタイアップした実在企業)の広告をプリントしてある点も芸細なポイント。
ネオジオフリークの記事も格闘雑誌のそれを踏襲されていて格闘技ファンには嬉しかったです。
今でも時々読み返すくらい面白いんですよ、これが。


志は高かったのですけれど、ただ如何せん前衛的過ぎたと言うか、発売した時期が悪かったと言うか、
売上自体はあんまり良くなったみたいです。行きつけのゲーセンでもすぐに撤去されちゃったし。
今復活しても、正直なところ商売にならなそうですが、それでも僕は一ファンとして次のステージを待ち続けますよ!
キャラの切り売りばかりじゃなくて、たまにはチャレンジフルなゲームを作って欲しいです、SNKプレイモア様。